BigQuery(SQL)を使わないLooker Studioのテンプレートが無価値である理由

Google製品のBIツールであるLooker Studioを使って主にGA4またはSearch Consoleのテンプレートを販売している業者をよく見る。今後も増えていくだろうが、この手のLooker Studioのテンプレートのほぼ全てがBigQuery(SQL)を使わずに単にGA4・Search ConsoleとAPI接続しテンプレートを作成しただけであり、そのようなテンプレートはゴミ同然である理由について解説する。

API接続されたLooker Studioのテンプレートを販売していることのヤバさ

Looker Studioのテンプレートを販売している業者の作成物を私はすべてチェックしているが例外なしに全てがゴミである。このようなLooker StudioのテンプレートのターゲットとされているのはLooker Studioに全く詳しくなく、またITスキルも低い層となっており、またこのような人たちも綺麗に体裁が整えられたLooker Studioのテンプレートを見て「すばらしいテンプレートだ」と思ってしまい、まんまと情弱狩りに引っかかるというサイクルが出来上がっている。さらにたちが悪いのは、このLooker Studioのテンプレートをなんと権限付与という形で販売しているところもあるので、注意喚起として解説をしていきたい。検索順位チェックツールにせよ、Looker Studioのテンプレートにせよ、自身のファーストパーティデータは第三者に管理されるものではないということをよーく理解した方がいい。このようなことをコンテンツとして解説しているのは私しかいないし、いかに私が善人かが分かるだろう。

ただ単にディメンションと指標を並べるだけで簡単に複製が可能

デザイン的に整えられいて美しく感じるかもしれないが、実体はAPI接続されたディメンションと指標を並べただけのテンプレートである。このようなテンプレートには価値は全くない。予めデフォルトで備わっているディメンションと指標を並べるだけで複製が簡単にできるからだ。Looker StudioはセルフサービスのBIツールであり、なんら特別なスキルや権限なしに自身のファーストパーティデータを活用してデータビジュアライズを行うツールである。これを第三者に権限管理されディメンションと指標をただ単に並べただけのテンプレートを購入することのおかさしさに気付いた方がよいだろう。

データ量が少しでも多くなるとレポートの表示ですらレスポンスが悪くなる

BigQueryを使わずにAPI接続でGA4なりSearch ConsoleとLookerStudioを接続した場合、少しデータ量が増えただけでもLookerStudioのレスポンスが低下してしまい、BIツールとしての機能を果たせないほどに使い物にならなくなる。それにも関わらず、API接続で連携されたテンプレートを販売していることがもうおかしいというレベル。実際にAPI接続で連携してLookerStudioのレポートを作成してみれば、すぐに分かることだが、レポート表示が重すぎて耐えられないと感じるだろう。なので、BigQueryでデータマートを作成して、それと接続することがデフォルトのLookerStudioの使い方だということを認識した方がよい。

LookerStudioの権限を第三者に管理されるという倫理に反してる行為

これに関して、そういうことをやっている業者がいるということについて、またそういう業者からLookerStudioのテンプレートを購入し、さらにLookerStudioの権限まで付与される形で与え、そして月額課金までされるという、恐ろしいレベルの倫理的に反している行為が行われている。このような行為ができるというのは、ああ、人として良心が痛まずにできるという人がいるんだなと感じる。このようなLookerStudioの権限を第三者に渡し管理されるとかあり得ないレベルの情弱狩りなのでほんとーに注意した方がいい。

SQLを使わなければほとんど意味を成さないレポートになる

なぜSQLを活用したLookerStudioのレポートがないのか?その回答はSQLを書くことができないから。LookerStudioのテンプレートをAPI接続でつなぎ、ただディメンションと指標を並べただけのテンプレートを販売している業者はSQLを書くことができない。実際、SQLを使わずに作成されたテンプレートは、ただGA4の管理画面よりも見やすくなっただけで、それ以上に何かインサイトが得られるとか、何か追加情報が得られるとかはない。GA4をフルに活用するのであればSQLは必須であり、またLookerStudioを使う上でもBigQueryと接続することでBIツールとしてまともに活用することが可能になる。

SQLを使うことでGA4のあらゆる制限を撤廃できる。これは実際にAPI接続でGA4のレポートを作成しようとすれば、いくつもの制限を必ず実感するはずであり、SQLがGA4にとって必須であることを理解できると思う。そのうえで、SQLを使わないAPI接続のたんなるディメンションと指標を並べただけのテンプレートを販売している業者のヤバさが分かるようになる。

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